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はたらいたネット

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神戸市立博物館の浮世絵(錦絵)展、国芳国貞展に行ってみた

こんにちは。

先日、神戸市立博物館で開催されている「特別展ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」に行ってきました。運よく平日に見に行けたためそれほど混雑しておらず、ゆっくり見て回ることができました。

ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」の見どころ

世界的な美術館であるボストン美術館は世界中の美術品を約40万点所蔵している美術館として有名です。日本の美術品についても多くを所蔵しており、10万点を超える日本美術の中でも、特に浮世絵のジャンルのコレクションが充実しています。今回の「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」はその中でも江戸錦絵を代表する浮世絵作家である歌川国芳・歌川国貞の2名に焦点を当てた特別展となっています。展示品数は170点でゆっくり見てまわって約2時間ほどで見てまわれます。見どころは歌川国芳水滸伝をテーマにした豪快でホラー感のある錦絵と、ゆる系漫画のようなユーモアあふれる戯画のギャップと、歌川国貞の交友関係を感じさせる役者絵です。江戸の浮世絵ツートップを対比させた展示なので、どちらの作風が好きか比較してみても面白いと思います。私は圧倒的にゆるーい戯画に魅せられて国芳派になりました。

スカイツリーを予言していた?歌川国芳『通俗水滸伝豪傑百八人』から『荷宝蔵壁のむだ書』まで

歌川国芳は江戸末期の著名な浮世絵師です。15歳で初代歌川豊国に師事し、浮世絵師としてのキャリアをスタートさせます。今でこそ著名な浮世絵師である国芳ですが、デビュー当時はあまり高い評価を受けず月謝が払えないため、兄弟子である歌川国直の家に居候させてもらいながら腕を磨いていました。そんな彼の地位を不動のものにした作品が彼がアラサーのころ発表した『通俗水滸伝豪傑百八人』です。大胆な構図で描かれるその作品は江戸市民の心を虜にしました。また彼の特徴はスカルやモンスターなど現代の原宿カワイイカルチャーにもみられるモチーフをその作品に取り込み芸術にまで昇華させているところです。彼の作品『相馬の古内裏』はそれを象徴する作品になっています。今にも飛び出しそうな骸骨は彼の作り出す構図の大胆さの象徴です。

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一方で彼の残した作品の一つ、『荷宝蔵壁のむだ書』は全くイメージの違う作品です。現代の漫画風に描かれたこの戯画は私の一番のお気に入りです。観覧中大胆な作品が多くその勢いに慣れていたところ急に現れたこの作品に、脱力し少しプッと吹き出してしまいました(周りの皆さんごめんなさい)

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彼の作品には謎の塔が描かれたものがあり、それがスカイツリーに似ていると予言者としても話題になりました。もしかすると彼はスカイツリーだけでなく原宿カワイイカルチャーも予言していたのかもしれません。

役者絵の第一人者・歌川国貞

歌川国貞も初代歌川豊国に師事した江戸時代の有名な浮世絵師です。美人画や役者絵に定評があり、その分野の第一人者として「豊国にかほ(似顔)、国芳むしや(武者)、広重めいしよ(名所)」といわれる存在でした。多作家としても有名で生涯で1万点以上の作品を世に出したといわれています。

ただ、私の感想としては国芳に比べてピンとくる作品は少なかった気がしました。おそらく私自身が似絵や歌舞伎自体にそこまで興味がないのが原因だと思います。その証拠に江戸文化に関心の高い妻は作品一つ一つを食い入るように見つめていました。江戸文化に興味がある人には面白い作品なんだと思います。

最終展示日は2016/8/28

そんな「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」ですが、神戸市立博物館では2016/8/28まで開催しています。普段はアメリカに所蔵されている作品群なので日本で見られる機会はとても貴重だと思います。ぜひ一度足を運ばれてはいかがでしょうか。