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完成!ドリームハウス千葉のグッドデザイン賞を受賞した土の家

こんにちは

テレビ東京系の人気建築番組、完成ドリームハウス。施主、建築家、職人さんの想い、建築現場のプロセスが楽しめる番組で私も毎回欠かさず録画してみています。

今回はそんな中でも過去最高会との呼び声の高い、千葉市に建てられた土の家を紹介したいと思います。

施主妻のアート志向と建築家の野心が生んだ土の家

千葉県千葉市に土地を購入した施主夫婦。こつこつ貯めた資金で念願のマイホームを建てることになります。

施主妻はもともとある個性派建築家の大ファンでその建築家に設計を依頼します。依頼内容は「芸術作品のようで、誰も住んだこともないような珍しくて目立つ家」というもの。普通の建築家であれば恐らく頭を悩ませるような依頼です。でもそこはさすが固定ファンを持つ個性派建築家です。誰も思いつかないような、依頼主の要望をすべて兼ね備えた提案をします。

・外装は土を乾燥させたブロックをレンガのように積んで作る

・ありがちな四角形の家ではなくお豆さんのような形の外周

・内装はワンルーム、寝室は祭壇のような階段を上ったロフト部分

あまりの前衛さに施主妻も一度は戸惑いますが、「土ほど環境にやさしい素材はない、土は来るよ、未来だよ」という言葉に説得されて建築を依頼します。正直私は、建築家のポートフォリオに乗せたいだけのような提案のように見えますが、そこは熱狂的なファン心理、施主妻は納得したようです。何故か施主夫もその提案を止めません。妻に同調し建築が開始されます。

単位と実績の欲しい学生の頑張り

普段の回であればここからの見どころは現場の職人さんの頑張り。苦難にさらされたり文句を言ったりしながら家を完成させていきます。しかし今回は違います。今回家を作るのは建築家の抱える教え子の学生たち。実績と単位欲しさに土を型枠に入れブロックを作り、それを乾燥させ、ひたすら積んでいきます。それはもう真剣にブロックを型枠に入れ乾燥させ積んでいきます。積んで積んで積み上げたブロックは2000以上、ついに「芸術作品のようで、誰も住んだこともないような珍しくて目立つ家」が完成します。

完成に喜ぶ建築家と、ひたすらレンガを積むという苦行ともいえる作業に達成感を感じる学生、そして本当に「芸術作品のようで、誰も住んだこともないような珍しくて目立つ家」を手に入れた施主妻。施主夫を除くすべての関係者がその感性に歓喜します。半ばあきらめたような施主夫の姿は今も脳裏に焼き付いて離れません。

私がこの建築家、さすがだなと思うのは、放送後のネットの反響です。

放送直後から「これはひどい」「便所ハウス」「ほんとにこれが人の家なのか」とものすごい反響を呼びました。施主妻の「芸術作品のようで、誰も住んだこともないような珍しくて目立つ家」という要望、一番再現が難しいのは芸術作品という部分だったと思います。それをこの建築家は見事にやってのけました。芸術は賛否両論を呼ぶものです。ネットでは数多くの否定的な反響を呼ぶ一方、建築界ではその先進性から賞を受賞しました。これはまさに賛否両論、施主妻の無理難題とも思われる「芸術作品」という課題を見事にクリアしたのです。

見事グッドデザイン賞を受賞、その後

その後この家はグッドデザイン賞も受賞、そのほかにも様々な賞を受賞したようです。一方でネットではスプレーで落書きされたコラ画像が出回るなどネタ建築として安定した地位を4年以上たった今でも維持しています。

最近、外壁の土ブロックが風化し本当に土に還って行っているという話もあり、この家が今後どうなっていくのか興味が尽きません。

ただ言えるのは三匹の子豚では木の家よりも強かったレンガの家ですが、ただの土だとやっぱり木の家よりも弱いようです。

もし私が家を建てる機会があったら、木の家か鉄筋コンクリートの家にしたいと思います。

 

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