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未来世紀ジパング、オバマ大統領夫人ミシェル氏が愛したカーディガン、佐藤繊維の糸

 

2009年1月、小さな町工場が注目を浴びることになります。その日はアメリカ大統領バラク・オバマ氏の就任式、アメリカ初のアフリカ系アメリカ人大統領として式典に臨んだオバマ氏の隣には、彼の妻であるミシェル・オバマさんの姿がありました。その時彼女が来ていたカーディガンがファッションブランド、ニナ・リッチのカーディガン。そのカーディガンに使われた糸こそがその町工場で作られた糸だったのです。

またミシェル夫人は同年のオバマ大統領ノーベル平和賞受賞式典においても同カーディガンを着用。ミシェル夫人の一張羅に使われた糸として世界中の注目が集まります。今回はそんな注目の意図を生み出した町工場、佐藤繊維について書いていきたいと思います。

作っているのは山形県寒河江市の町工場

佐藤繊維山形県寒河江市にある総従業員数約200人の町工場です。事業内容は紡績業。1932年創業、80年以上の歴史を持つ会社で、現在の社長、佐藤正樹氏は創業家出身の4代目。東京のアパレル会社で経験を積み佐藤繊維に入社したのが1992年。社長に就任したのは13年後の2005年です。

そんな佐藤社長は専務時代のイタリアのニット工場を見学をきっかけに、ただの下請け工場ではなく自らがファッションを発信していけるブランドを築くことを決意します。その信念のもと力を入れていたのが他所にはない佐藤繊維オリジナルの糸の開発。佐藤社長はモヘア糸に目をつけその開発を進めます。

ファーストレディ、ミシェルさん愛用のカーディガン、それに使われた超極細モヘア糸とは

モヘア糸とはアンゴラヤギの毛を使った繊維です。生糸のような光沢がありスーツやセーター、カーディガンの素材として使われています。佐藤社長がモヘア糸に目を付けた当時、流通している一般的なモヘア糸はニット素材として使用するには質が低く、その特徴である光沢を十分に活かせないものでした。

そこで佐藤社長が目指したのが世界一細い極細モヘア糸、旧型の紡績機の多い小さな町工場にとっては大きな挑戦です。そこからは試行錯誤の連続、原料となるモヘアの選定からこだわり、熟練の職人達の度重なる努力の末、佐藤社長の納得のいくモヘア糸が完成します。

その後、町工場から生まれた極細モヘア糸は世界のファッション業界を震撼させます。世界中で開かれる紡績素材展ではシャネルやイブサンローラン、ニナリッチなどから高い評価を受けました。それこそ自らがファッションを発信していけるブランドになるという佐藤社長の信念が実った一つの瞬間でした。

独自ブランドM.&KYOKOを展開、直営店は全国8か所

佐藤繊維の挑戦はそれでは終わりません。自らがファッションを発信していく一つの形として独自ブランドの展開を始めます。そのブランドがM.&KYOKO。現在は、北海道、宮城、東京、神奈川、京都、兵庫、広島と一都一道一府3県の百貨店などにM.&KYOKOブランドのショップを展開しています。また2015年には山形県寒河江市セレクトショップGEAを出店。さらなる独自ブランド化を推し進めています。

そんな佐藤繊維が7/25 22:00~テレビ東京系のTV番組「未来世紀ジパング」で特集されます。日本の町工場が世界のハイファッション界にどう影響を与えているのか。未来世紀ジパングは私も好きな番組なので放送が楽しみです。