私は世間を甘く見ているところがあります。
これは本当に反省すべきところです。
これまで何回か世間を甘く見て死にかけました。
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温泉に入りに有馬温泉へ
これは20代前半ののころの話です。
ある夏の日一人で有馬温泉の金泉、銀泉に入るために有馬温泉に日帰りで行きました。
当初の予定では本当に温泉に入って帰るだけの予定でした。
有馬温泉にはそれまでにも何回も言ったこともあり、白シャツにジーンズ、サンダルという非常にラフな格好で出かけました。帽子などはかぶっていません。
しかし、問題は銀泉についた時に起こります。
登山帰りのオジサンたちが温泉に入っていくのを見て気持ちよさそうと思った
銀泉を前にすると、登山帰りのオジサンたちが笑顔で銀泉の入り口を入っていきます。
運動して、ひと汗かいて、ひとっ風呂。
「ああとても気持ちよさそうだ」
「うらやましい」
「よしいっちょ、六甲山を昇ってから温泉に来よう。」
浅はかな私は、登山を甘く見て、その場で六甲山を上ることに決めました。
しかし、ラフな格好だし山頂までは行く気はありません。
登山口の地図を見て紅葉谷道から炭屋道、魚屋道を通って帰ってくるルートを選択しました。
ちなみにその時の登山の知識は0です。
このルートはほんの数キロのルートなので行けるだろうと甘く見ていました。
楽しかった紅葉谷道
私は500mlの水一本をもって紅葉谷道を登っていきました。この道は緩やかな上り坂で初心者でも定番のコースです。
自然を満喫しながら
「ああ、ハイキングって楽しいな」
と思いながら山を登っていきました。
(この前六甲山縦走をしたときは紅葉谷道は崩落の影響で通行止めになっていました。今六甲山は結構いろんなところが通行止めになってるので事前にご確認ください)
ゆうらゆうら山を登っていくと、最初の分岐点であり、目的地である炭屋道分岐点に到着しました。
大体水は半分ぐらい飲んでいました。
「よし、じゃあ今度は炭屋道だ」
熱中症になり苦しかった炭屋道
私は紅葉谷道を左に折れ、炭屋道に入りました。
炭屋道は紅葉谷道と魚屋道を繋ぐ400mぐらいの短い登山道です。
しかし私はこの炭屋道を甘く見ていました。
紅葉谷道から魚屋道に向かう場合、炭屋道は400mとはいえ結構急こう配な登りだったのです。
100mほど登ったところで体に変調が現れました。
当たり前です。真夏の炎天下、帽子もかぶらずに急こう配の山を登っているのです。
頭が痛くなり、目の前がふらふらになりました。
熱中症になってしまったのです。
楽しかった紅葉谷道で半分水を飲んでいたので、残りの水は200mlぐらいです。
水をちびちび飲みながら、ところどころ座り込んで休みながら、炭屋道を登っていきます。
たった400mの道のりが永遠に感じます。
途中でちびちび飲んでた水も底をつきました。
ああもうだめだこのままだと死んでしまうかもしれない。
でもこんなところで死ぬわけにはいかない。
私は必死の思いで、炭屋道を上りました。
1時間ぐらいかかったでしょうか。私は満身創痍で何とか炭屋道を登り切りました。
でも頭はフラフラで、ガンガン痛みます。
水も全くありません。
半分記憶のない魚屋道
運がよかったのが2点、そこから先、魚屋路は基本下りしかないという事と魚屋路も紅葉谷道と同じく初心者向けのコースであることでした。
フラフラになりながらもなんとか、足を上に挙げるとそのまま前に進めます。
地球の重力にしたがって、魚屋路を下っていきましたが、今思うと半分ぐらい記憶がありませんでした。
やっとの思いで有馬温泉まで帰ってくると、私は自動販売機でスポーツドリンクを購入しました。
一気に飲み干しました。
もう一本購入しました。
それを半分ぐらい飲んだところで、大分調子が良くなりました。
気持ちがよかった銀泉
日陰に入りしばらく休み、当初の予定だった銀泉に向かいました。
疲れた体に有馬温泉の銀泉がしみわたりました。
「ああ、生き返ったなあ」
「何とか命拾いした」
そんな気持ちで、温泉を満喫しました。
その後、私はたまに山登りをするようになったのですが、その時の教訓から準備は万端にするようにしています。
素人の一人登山は短いコースでも危険
このとき私が死にかけたのは2つ理由があると思っています。
- 短いコースだと思って山を甘く見てたこと
- 初心者にもかかわらず一人で山を登ったこと
一つ目は、短いコースだからと山を甘く見ていたことです。
真夏の登山で帽子もかぶらずサンダルで登るなんて今考えると馬鹿の極みです。
無鉄砲にもほどがあります。
もう一つは、初心者にもかかわらず一人で山を登ったことです。
結果的に言うと炭屋道は初心者には厳しいコースでした。
それを地図だけ見て近いや、と選んだ自分は本当にバカだったと思います。
さらに言うと、炭屋道は六甲山登山でいうと結構マイナーなルートです。
何故かというと六甲山頂から魚屋道もしくは紅葉谷道だけで有馬温泉まで行けるので、わざわざ通ろうという人以外は通らない道だからです。
あの時もし炭屋道で倒れていたら結構な時間、発見されなかったと思います。
しかも誰にも登山することなんか行っていないので助けも来ません。
今思うと本当にバカだったと思います。
皆さんも山を甘く見ないように気を付けてください、